来週月曜日(7月17日)から楽天が「楽天ソーラー」の名前で太陽光発電システムの販売を始めるそうです。
最大の特徴は、中間業者を通さずに販売・設置までを一貫して行うことで、販売価格を抑えたことにあるとのことです。施行は太陽光発電の販売・施行に実績のある株式会社日本エコシステムが行うということです。
では実際の価格を見てみましょう。
2.77kWモデル 950,000円(税抜) 853,050円(国補助金控除後の価格)
3.33kWモデル 1,155,000円(税抜) 1,038,450円(国補助金控除後の価格)
3.88kWモデル 1,320,000円(税抜) 1,184,200円(国補助金控除後の価格)
4.44kWモデル 1,485,000円(税抜) 1,329,600円(国補助金控除後の価格)
税込みで計算すると、2.77kWの場合、1kWあたり
360,108円になります。4.44kWの場合は351,182円となります。昨年から太陽光発電システムの実勢価格はかなり下がっており、現在は1kWあたり40万円台が多いようですので、平均に比べると1~2割安い感じです。ただ実際に工事をすると結構追加費用が掛かることも多いので、明確には言えません。
保証は10年で、ごく一般的です。
パネルの
メーカーは公表されていません。これは気になるところです。中国メーカー品の場合は現在20万円台という価格もあります。
インターネットで申し込み時に住所を入力すると、衛星写真で屋根の大きさや形状を把握して自動的に最適な製品を割り出すなどの点は、いかにも楽天らしいですね。そして、国や自治体からの補助金、想定される発電量、年間で節約できる電気代などの、見積りシミュレーションが出て来るとのことです。こういうのは便利かも知れません。
しかし、中間業者を通さないといっても、実際には楽天も日本エコシステムも
中間業者です。実際に施行するのは、殆どの場合、提携している各地の工事店です。流石に訪問販売の場合の販売経費よりは安いでしょうが、インターネット受注をしている業者は既に数多く有りますので、
コスト構造的に特別な強みがあるとも思えません。当初の価格が本当に安くても、他業者もすぐに追随して来るでしょう。
楽天ソーラーの参入でこの業界に大きな変化が起きるということは無いと思います。ユーザーはアフターケアも含めて信用できる施行業者を選びたがります。実際に施行もやる地場の信用できそうな業者を選ぶ傾向は変わらないでしょう。
一方で、楽天のブランドは大きく、これを機会に太陽光発電に興味を持ったり、施行する人も少なからずいるでしょう。そして、楽天ソーラーの評判が良くても悪くても、太陽光発電システムに興味を持つ人が増えて、コミュニケーションの輪が拡がり、ユーザーが賢くなっていく事は好ましいことだと思います。
楽天ソーラー自体の成功の鍵は施行業者の日本エコシステムにあるのでは無いでしょうか。衛星写真から見積りをすると言っても、実際には色々な問題が出て来るのが施工の世界です。それにどう対応していくかが最も重要なポイントだと思います。
さて、楽天ソーラーが買い得がどうかですが、現状では何とも言えません。買ってみないとわからないということです。明確な
メリットは無いように思いますが、候補のひとつとして考えるのは良いのでは無いでしょうか? 実際に工事を担当する人の顔を見てから決めたいところですね。
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